畑ほし柿生産組合

まるはたほし柿の詳しい話

 畑地区は、土壌が粘土質であること、また周囲を山々に囲まれ、傾斜にそって乾燥した風が吹き込むことなど柿づくりにとっての自然条件に恵まれています。 また、良質な西条柿をつくるため除草剤は一切使わず、農薬や化学肥料の使用を大幅に減らしています。島根県の「エコファーマー」にも認定されており、安全安心なほし柿づくりを心掛けています。
秋、いよいよ色づいた頃に収穫された柿は一つずつ手作業で皮を剥ぎ、専用の紐につるし、江戸時代から使われ始めた『柿小屋』と呼ばれる柿を干すための専用の小屋で、ほし柿へと仕上げていきます。『柿小屋』では天候や柿の状態を見ながら、天日干し、補助乾燥などの行程を経て約1ヶ月で出来上がります。

ほし柿づくりに適した風土

畑地区は粘土質の多い土壌、乾燥して霜が発生しにくい地形、寒暖差が大きく栽培・加工に適しているなど、ほし柿づくりの条件に恵まれています。

島根県の『優良指定母樹』5本のうち4本、畑地区内の木が指定を受けています。

樹齢500年以上の古木も点在しており、古くから柿の栽培をしていたことがうかがえます。

安全安心への取り組み

毎年、生産シーズンに入る前に生産者が集まり、衛生管理講習会を受講します。年々生産現場も高齢化が進んでいますが、高品質で美味しいほし柿を作ろう、との思いを全員が共通に強く持ち続けることができると思っています。
除草剤を使わない、化学肥料の使用制限など集落全体で取り組んだ結果、平成19年から生産農家全戸が「エコファーマー」の認定を受けています。
※エコファーマーとは、化学肥料・化学農薬の使用量を島根県標準の7割以下に抑えた農産物を栽培する、島根県知事の認定を受けた農業者のことです。

全員が統一した衛生管理ルールを守ります

除草剤は使わないなため年間、5回〜6回の草刈りをします。

化学肥料を抑え、たい肥などの有機物で土づくりをしていきます。

畑地区の美しい景観、『柿小屋』のある風景

畑地区の柿小屋は特徴ある建物です。
木造3階建ての総ガラス張り。天候、風、雨などに四方から対応できる建物で作り上げます。各家々の立地や日照条件などで作りは違いますが、作業の導線、作業効率などを考え、工夫を凝らした建物です。
秋の乾いた風によって少しずつ姿を変えていく、小屋いっぱいに吊るされた干し柿が見ることができるのは、11月下旬から1か月ほどのわずかな期間だけ。それでも、晩秋の訪れを知らせる風物詩となり、絶景と評されるようになった近年では各方面から多くの方がこの畑地区に足を運んでくださるようになりました。

畑地区の各家々にある柿小屋
自然の力を最大限活かせる建物です
柿のカーテンが見られるのはわずかひと月ほど

まるはたほし柿に仕上げる

秋に収穫された柿は各農家にある『柿小屋』で少しずつほし柿へと姿を変えていきます。各農家は、長年培われてきた経験をもとに日々天候や柿の状態を見ながらほし柿へと仕上げていきます。

1階では、1つ1つ手作業で柿の皮をはぎます。

風通しのよい2階、3階で天日干しをします。

約1か月で出来上がったほし柿は、検査員の確認を経て出荷作業へ

『ミラノ万博』 出展-まるはたほし柿は世界へ

「世界に誇る日本の伝統食品」~伝統製法と職人の技と哲学により育まれた地域伝統食品~をテーマに、2017年5月12日からの5日間、パネル展示、試食の提供、パンフレットなど、「日本のほし柿」を世界に紹介しました。
ほし柿を食べたイタリア、フランス、スイスなど多くの国々の皆さんから、大変おいしいと大好評でした。

多くの方にまるはたほし柿をお伝えできました
ミラノ万博2015

【作り手の誇り 取得した認証】ここにしかないふる里で、ほし柿を守る

非常に厳しい基準をクリアしなければ取得できない、いくつもの認証をいただきました。畑地区で200年以上続く伝統的な製法を守り今に伝えるまる畑ほし柿は、畑地区全ての柿生産者の努力と研鑽で支えられています。
作り手の誇り 取得した認証ページでご覧いただけます。

より詳細なご紹介はこちらをご覧ください。

下記より畑ほし柿のご紹介PDFデータをダウンロードできます。
まる畑ほし柿のご紹介PDFファイル [11MB]